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海外から使える日本の行政オンライン手続きまとめ:マイナポータル・e-Tax・eLTAX・ねんきんネット・戸籍電子証明書(2026年)

最終確認: 2026-10(公的機関の情報をもとに作成)

日本国籍の人は、2024年5月27日から国外転出後もマイナンバーカードを使い続けられるようになり、マイナポータル、e-Tax、eLTAX、ねんきんネットといった日本の行政オンラインサービスの多くを海外からも利用できます。ただし、サービスごとにログインの方法、使える機能、使えない機能、納付の手段、利用時間が異なり、国外転出者向けの電子証明書を持っていることが前提になるものがほとんどです。このページでは、海外在住者が実際に使う場面ごとに何ができて何ができないかを公式情報に沿って整理し、マイナンバーカードの国外継続利用や確定申告・年金・在留届の制度そのものは、それぞれの既存ガイドに譲ります。

全体像:海外から使える日本の行政オンラインサービスと前提条件

海外から日本の行政手続をオンラインで行うとき、入口になるのはマイナンバーカードの電子証明書です。マイナポータルのよくある質問では、国外に転出した後にマイナポータルを利用するには国外転出者向けマイナンバーカードが必要とされ、マイナポータル上で国外転出者向けカードに切り替えることはできず、切り替えの手続は国外転出前に自治体の窓口で行うとされています。カードを持たずに国外転出した日本国籍の人は、2015年10月5日以降に国外転出していれば国外転出者向けカードを新たに申請でき、デジタル庁の重点計画(2026年7月21日閣議決定)では、そのオンライン申請が2026年5月に始まったとされています。

主なサービスと、海外在住者にとっての位置づけは次のとおりです。それぞれの詳しい使い方は後の節で説明します。

マイナポータルを海外で使う:年金記録・控除証明書・公金受取口座・医療費通知の用途別ガイド

マイナポータルは、国外転出者向けカードの利用者証明用電子証明書(数字4桁の暗証番号)でログインします。海外在住者が実際に使う場面は、大きく分けて、年金に関する確認と申請、確定申告に使う証明書の受取、公金受取口座の登録、医療費通知情報の閲覧、各種の国機関への申請(戸籍電子証明書提供用識別符号の取得やパスポートの申請)です。

年金記録と見込額の確認は、マイナポータルの「おかね」から「年金」に進み、ねんきんネットに遷移して閲覧します。初回はマイナポータルとねんきんネットの連携設定が必要で、「外部サイトとの連携」メニューからも連携できます。日本年金機構の案内では、初回の連携手続の受付は平日の午前8時から午後11時まで(日本時間)で、時間帯によっては連携完了までに時間がかかることがあります。基礎年金番号を持っていない人などは利用できない場合があります。連携しようとしても使えないときは、年金制度に加入して間もない場合は翌月中旬以降にもう一度連携手続を行い、国民年金・厚生年金保険・船員保険に加入したことがない人(共済組合のみの加入者など)はねんきんネットのユーザIDを取得して使う、とされています。

確定申告に使う証明書は、ねんきんネットで「電子送付」を申し込んでおくと、社会保険料(国民年金保険料)控除証明書と公的年金等の源泉徴収票がマイナポータルの「お知らせ」に電子データで届きます。電子送付を選ぶと郵送は止まります。紙で受け取った通知書も、ねんきんネットで再交付申請をすれば3〜5営業日後に電子データで受け取れます。ただし、令和3年分以前の電子データは確定申告書等作成コーナーに取り込めません。

公金受取口座は、給付金等の受取のために本人名義の預貯金口座を1人1口座、国(デジタル庁)に登録する制度です。デジタル庁のよくある質問では、国外転出していても国外転出者向けマイナンバーカードを持っていればマイナポータルで登録できるとされています。注意点は次のとおりです。

e-Taxを海外から使う:ログイン方式・利用者識別番号・作成コーナーの制約・納付方法

e-Taxは、所得税・贈与税・法人税・消費税などの申告、全税目の納税、申請・届出をインターネットで行うシステムで、メンテナンス時間を除き24時間利用できます(利用可能時間カレンダーが公開されています)。電子署名に使える電子証明書には、公的個人認証サービス(マイナンバーカード)の電子証明書が含まれます。国外継続利用の手続で発行される国外転出者向けの電子証明書も公的個人認証サービスの電子証明書で、デジタル庁は国外転出後のe-Taxによる申告を利用例として挙げています(詳細は確定申告のガイドを参照)。

マイナンバーカードを使わない「ID・パスワード方式」は、税務署で本人確認を受けて発行されたID・パスワードで確定申告書等作成コーナーから送信する方法ですが、国税庁は2025年10月1日から新規発行を停止しており、e-Taxのよくある質問(2026年7月23日更新)では令和9年分の確定申告からは利用できなくなる予定とされています。ID・パスワード方式で申告した場合でも、e-Taxのメッセージボックスを閲覧するにはマイナンバーカードなどの電子証明書が原則として必要です。これから海外で申告する人は、マイナンバーカード方式を前提に準備してください。

海外から使うときの実務上のポイントは次のとおりです。

eLTAXで地方税を海外から申告・納付する:個人住民税の電子申告とeLお支払サイト

eLTAX(エルタックス)は、地方公共団体が共同で運営する地方税共同機構が開発・運用する地方税ポータルシステムで、利用は無料です。従来は紙の申告書を地方団体ごとに提出する必要がありましたが、eLTAXでは一つの窓口から複数の都道府県・市区町村への申告・申請・納税ができます。アクセス時の利用者認証は、利用者IDと暗証番号の入力、またはマイナンバーカードで行います。

個人の海外在住者に関係が深いのは、2026年1月に始まった個人住民税の電子申告と、地方税の電子納付(共通納税)です。地方税共同機構の案内では、令和4年度税制改正を受けて地方税のすべての申告・申請手続を順次eLTAXに対応させることとされ、個人住民税の申告については令和8年度申告分(令和7年分の収入に対する申告分)から電子申告サービスが始まりました。個人住民税の申告はPCdeskではなく専用の「eLTAX個人住民税電子申告システム」から、スマートフォンやパソコンで行います。申告や控除の内容そのものは各市区町村に確認します。海外転出に伴う住民税の仕組みや納税管理人の届出は、住民税のガイドを参照してください。

利用に当たっての主な点は次のとおりです。

ねんきんネットを海外から使う:登録方法・できること・現況届のオンライン化の状況

ねんきんネットは、日本年金機構が提供する個人向けのオンラインサービスで、スマートフォンやパソコンから24時間使えます。日本年金機構のよくある質問では、海外に居住している場合でも利用でき、ユーザIDで登録する場合は「アクセスキーなし」から申請し、入力した情報と基礎年金番号に登録されている内容が一致したときに限ってユーザIDが発行され、申請した海外住所に郵送されるとされています。マイナンバーカードを持っている人は、前の節で説明したマイナポータルからの連携でユーザIDなしで利用できます。基礎年金番号が必要で、昭和61年4月以前に年金受給権が発生した老齢年金の受給者は利用できません。

ねんきんネットでできることは次のとおりです。海外在住者の年金請求や受取口座、税金の扱いは年金のガイドで詳しく説明しています。

戸籍・証明書・パスポート・在留届:オンラインでできること、海外からはできないこと

戸籍電子証明書提供用識別符号(電子戸籍パス)は、行政手続で自分の戸籍電子証明書を申請先の行政機関に提供するための数字16桁のコードで、窓口やオンライン手続で提示すると戸籍謄本等の提出が不要になります。法務省の案内では、マイナポータルでは本人(15歳以上)が無料で取得でき、市区町村の窓口では有料(戸籍証明書と同時に請求する場合は無料。手数料は市区町村が定め、例えば箕面市は400円)で、配偶者や直系親族も請求できます。有効期間は発行から3か月で、期間内であれば複数の手続に使えます。マイナンバーとは紐付いていません。

マイナポータルのよくある質問(2025年5月13日公開)では、国外転出の際にマイナンバーカードの継続利用手続を行い、国外転出の手続をしたカードを持っていれば、海外からでも識別符号の取得手続ができるとされています。手順は、ログイン後に「さがす」→「証明書」→「戸籍電子証明書提供用識別符号の取得手続き」を選び、カードを読み取って本籍と筆頭者氏名を確認し、署名用電子証明書の暗証番号(英数字6〜16文字)で電子署名します。「やること」で請求の完了を確認した後、申請状況照会詳細画面に識別符号が表示されます。署名用電子証明書の暗証番号を5回連続で間違えるとロックされ、海外では解除が難しいため、出国前に確認しておいてください。戸籍情報連携システムは毎月第1・第3土日に定期メンテナンスがあり、その間はマイナポータルでの発行手続ができません(2026年10月は3日0時〜5日0時、17日0時〜19日0時)。

識別符号が使える主な手続は、マイナポータルや在外公館でのパスポート申請、在外公館での証明の申請(2025年3月24日から、戸籍謄本の代わりに使えます)、法務局の相続人申告登記の申出などです。マイナポータル上で識別符号を使う手続はパスポート申請です。

海外からのアクセス制限・利用時間と、デジタル庁の重点計画に書かれている今後の予定

海外から日本の行政サイトにつながらないという相談は多いのですが、2026年10月時点で、マイナポータル、e-Tax、eLTAX、ねんきんネット、ORRネットの公式サイト上に、日本国外のIPアドレスからのアクセスを一律に遮断すると明記した案内は確認できませんでした。逆に、日本年金機構はねんきんネットを海外からも利用できると明記し、マイナポータルのよくある質問は戸籍電子証明書提供用識別符号の取得手続が海外からでも可能だとしています。つながらない場合は、利用時間(すべて日本時間)、メンテナンス、推奨環境、マイナンバーカードの読み取り環境を先に確認してください。

利用時間とメンテナンスの要点は次のとおりです。

よくある質問

Q. 海外からマイナポータルで年金記録を確認できますか?

A. 国外転出者向けマイナンバーカードでマイナポータルにログインし、「おかね」→「年金」からねんきんネットに連携すれば、年金記録や見込額を確認できます。初回の連携手続は平日の午前8時から午後11時まで(日本時間)に行います。基礎年金番号がない人などは連携できない場合があり、共済組合のみに加入してきた人はねんきんネットのユーザIDを取得して利用します。日本年金機構は、ねんきんネットは海外に居住していても利用でき、ユーザIDは海外住所にも郵送すると案内しています。

Q. 海外在住でも公金受取口座を登録できますか?

A. デジタル庁のよくある質問では、国外転出していても国外転出者向けマイナンバーカードを持っていればマイナポータルで登録できるとされています。登録できるのは本人名義の預貯金口座1つです。公金受取口座を変更しても年金の受取口座は自動では変わらないため、年金の口座はマイナポータルの「年金」から別途手続します。確定申告で納税管理人を指定している場合、還付金の振込先は納税管理人名義の口座になり、公金受取口座は使えません。

Q. e-TaxのID・パスワード方式は海外からも使えますか?

A. ID・パスワードをすでに持っている人は当面使えますが、国税庁は2025年10月1日から新規発行を停止しており、令和9年分の確定申告からは利用できなくなる予定です。これから海外で申告する人は、国外転出者向けマイナンバーカードの電子証明書を使うマイナンバーカード方式を前提に準備してください。非居住者でも利用者識別番号は取得でき、開始届出では日本国内の納税地を入力し、海外住所は「建物名・号室」欄、納税管理人は「参考事項等」欄に入力します。

Q. 海外から日本の税金をクレジットカードで払えますか?

A. 国税は「国税クレジットカード収納サイト」で、1回1,000万円未満かつカードの決済可能額以下の範囲で納付でき、決済手数料は納付額1万円まで99円、以後1万円ごとに99円加算(税込)です。地方税は納付書のeL番号・eL-QRを使って「eLお支払サイト」からクレジットカードで納付でき、システム利用料は1万円まで40円、以後1万円ごとに75円(税別)加算です。どちらも領収証書は発行されません。Visa、Mastercard、JCB、American Express、Diners Clubが国税で使えます。

Q. 海外に住む年金受給者の現況届はオンラインで出せますか?

A. ねんきんネットの電子申請の対象には含まれていませんが、マイナンバーカードを持っている人はe-Gov電子申請で現況届を提出できると日本年金機構は案内しています。提出期限は誕生月の末日で、日本国籍の人は誕生月を含む過去6か月以内の在留証明を添付します。2025年5月27日からは、ロシア・イランの公館を除く在外公館で電子化された在留証明(e-証明書)も取得できます。

Q. 戸籍電子証明書提供用識別符号(電子戸籍パス)は海外から取れますか?

A. 取れます。マイナポータルのよくある質問では、国外転出の手続をしたマイナンバーカードを持っていれば海外からでも取得手続ができるとされています。ログイン後に「さがす」→「証明書」から手続し、署名用電子証明書の暗証番号で電子署名します。無料で、有効期間は発行から3か月です。在外公館でのパスポート申請や在留証明などの証明申請で、戸籍謄本の代わりに使えます。毎月第1・第3土日は戸籍情報連携システムのメンテナンスのため取得できません。

出典

本ページは一般的な情報提供を目的としたもので、税務・法務の助言ではありません。個別の状況については税理士・税務署・年金事務所・市区町村などに確認してください。

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